孤独死の特殊清掃、広さ別・作業別費用は?

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孤独死の特殊清掃、広さ別・作業別費用は?

孤独死の清掃費用はどれくらいかかるのでしょうか?

孤独死の平均清掃費用として原状回復費に約381,000円、
残置物処理費に約220,000円かかることが分かっています。

えぇっ!そんなに?

これはあくまでも平均値であり、孤独死が発見されたときの状況や室内の状態に
よって大きく金額が異なります。

【2020年データ】孤独死の清掃費用の相場

孤独死の清掃費用は原状回復費と残置物処理費に分けられます。
原状回復費とは、特殊清掃をして再度住める状態にする費用のことで、残置物処理費とは、孤独死現場にある家具やゴミを撤去する費用のことです。

孤独死の清掃費用は合計で約601,000円の費用がかかり、孤独死保険等に加入していない場合は大きな支出となります。

参考:日本少額短期保険協会「第5回孤独死現状レポート

間取り・作業別孤独死の清掃費用一覧

孤独死現場の清掃費用は間取り、作業内容の2つの視点でおおよその費用を考えることが多いです。
ここでは、それぞれの費用目安をご紹介します。

間取り別の清掃費用

孤独死をした部屋や家の間取りが広ければ広いほど、基本的には清掃費用が高くなります。

遺体が発見された場所はそのうちの1部屋であっても、異臭や体液、血液などが他の部屋にも染み付き、作業が広範囲に及ぶからです。

間取り別の清掃費用
1R45,000円~
1DK60,000円~
1LDK80,000円~
2DK110,000円~
3DK160,000円~
3LDK180,000円~

作業内容別の清掃費用

孤独死は、現場の状況に応じて必要な作業が大きく異なります。作業内容別の清掃費用をみていきましょう。

脱衣所・トイレの作業
便座脱着作業9,800円
床下洗浄コーティング35,000円
床の切断作業35,000円
洗面所の撤去15,000円
トイレのハウスクリーニング9,800円
お風呂の作業
浴槽の清掃:水が張ってある状態100,000円
浴槽の清掃:水がない状態80,000円
浴槽の消臭作業30,000円
浴槽の消毒作業15,000円
お風呂のハウスクリーニング9,800円
室内の作業
床の切断作業35,000円
オゾン燻蒸30,000円~
特殊コーティング1箇所:5,000円
ハウスクリーニング:キッチンセット15,000円
ハウスクリーニング:窓1箇所:5,000円

例えば、お風呂場で遺体が発見された場合は浴槽の清掃や消毒、消臭が必要なので、水が張っていない状態だったとしても100,000円以上追加でかかります。

また、トイレで遺体が発見された場合も、床下の洗浄や切断に費用がかかり、80,000円ほど追加でかかります。

このように、孤独死の状況や現場の汚れ具合によって、孤独死の現場の清掃費用は大きく異なります。

孤独死の清掃費用を左右する3つのポイント

では、孤独死の清掃費用を左右する3つのポイントをみていきましょう。

1.遺体が長く放置されていた場合は清掃費用が高くなる

室内の環境にもよりますが孤独死の遺体は、

  • 夏場:数日
  • 冬場:最長で1か月程度

で腐敗します。腐敗が進むと異臭を放つだけでなく、体液や血液などが床や壁に染み込んでしまいます。
つまり、遺体を長く放置した孤独死現場のほうが原状回復が大変になるのです。

とくに、遺体の腐敗による異臭は時間が経てば経つほど部屋全体に浸透してしまい、時間をかけて消臭や消毒作業をする必要があります。

孤独死が発見されるまでの日数は、孤独死の清掃費用を左右するポイントとなることを把握しておきましょう。

2.遺体が発見された場所により清掃費用は異なる

例えば、床の上で遺体が発見された場合は、状況に応じて床下の清掃や壁紙の張り替えが必要になります。
お風呂で遺体が発見された場合は浴槽と配管ともに再利用できるよう特殊清掃しなければならないため、費用がかさむ場合が多いです。

また、遺体が発見された場所によってはキッチンやトイレ、ドアなどの設備破壊や不良を引き起こすことがあり、特殊清掃と併せてリフォーム工事をする必要があります。

とくに、アパートやマンションなどの賃貸物件の場合は原状回復しなければならないため、遺体が発見された場所によっては平均以上に費用がかかる可能性もゼロではありません。

このように、孤独死現場の清掃費用は遺体が発見された場所によっても大きく左右されます。

3.孤独死をした住まいが広いほうが清掃費用は高くなる

基本的には、孤独死の現場となった住まいが広ければ広いほど清掃費用は高くなります。
孤独死の異臭は孤独死した部屋以外にも、あっという間に家全体に広がります。

とくに、遺体が放置されている期間が長かった場合は他の部屋にも大きな影響を与えてしまうので、住まいが広いとすべての部屋の消臭や消毒をしなければなりません。

また、孤独死の現場はゴミが散乱していたり害虫が発生していたりと、遺体があった場所以外にも問題があることが多いです。

住まいが広いと対応する場所が広くなるため、清掃費用が高くなる傾向があります。

孤独死の清掃費用は誰が負担する?

孤独死の場合、当事者が孤独死保険などに加入しており清掃費用を賄える状態になっていない限り誰かが代わりに費用を支払わなければなりません。

では、誰が孤独死の清掃費用を支払わなければならないのでしょうか?
持ち家の場合は、子供などの法定相続人に清掃費用を支払う義務が発生します。

賃貸の場合は、最初に賃貸借契約の連帯保証人、次に法定相続人、最後に部屋の所有者の順に支払う義務が生じます。

持ち家 法定相続人
アパートやマンションなどの賃貸連帯保証人、法定相続人、部屋の所有者の順に支払い義務がある

賃貸の場合は法定相続人が相続放棄の手続きをしていると、最終的にアパートやマンションの所有者が清掃費用を負担しなければならないので注意しましょう。

孤独死の清掃は専門業者に依頼をするべき

孤独死現場の清掃は、費用がかかったとしても特殊清掃業者に依頼すべきです。
孤独死の現場は相続以上に壮絶な状態となっていることが多く、普通の清掃ではとても手に負えません。

また、害虫が発生していたり体液、血液が至るところに染み込んでいたりするので、正しい衛生管理をして挑まないと感染症などに感染するリスクも潜んでいるのです。

したがって、特殊清掃に特化した特殊清掃専門会社に依頼するのがおススメです。
孤独死清掃に関わる知識と実績が豊富で、現場の状態に応じた満足度の高い特殊清掃を実現してくれます。
特に、腐乱臭の完全消臭ができる特殊な技術や薬剤が使える業者を選ぶとよいでしょう。

まとめ

今回は孤独死現場の清掃にかかる費用についてみてみました。
孤独死の清掃費用の平均相場は原状回復費に約381,000円、残置物処理費に約220,000円かかります。
これはあくまでも平均で、実際には間取りと作業内容によって変わります。

孤独死の清掃費用を左右するポイントは

  • 遺体が長く放置されていると腐敗が進むので、清掃費用が高くなる
  • お風呂場など遺体が発見された場所により清掃費用が異なる
  • 孤独死をした住まいが広いほうが清掃費用は高くなる

でした。

決して安くない清掃費用ですが、これは亡くなった本人が保険等に加入していなければ、法定相続人や連帯保証人が支払います。

また、孤独死現場の清掃は費用がかかっても、特殊清掃業者に清掃の依頼をするべきです。

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