子どものとき、近所の犬が気づかないうちに死んでいて腐敗が進みウジが湧いていました。
何年経ってもあの光景と臭いは忘れられません。
あれが家で起きたら…と思うと恐ろしいです。
時間が経った犬の死臭を自力で消すことは不可能ですね。
でも、特殊清掃業者に依頼すると、どんなにひどい犬の死臭も完全消臭できるんですよ。
もくじ
「特殊清掃」、聞いたことがありますか。
特殊清掃とは、遺体が腐敗し床や壁などが汚染されたような特殊な環境における清掃(原状回復)をおこなう清掃業です。
特殊清掃業者が関わるのは次のような清掃の現場です。
この記事では、特殊清掃業者がどのように犬の死臭を消すのかみていきましょう。
基本は上の図のように清掃・除菌→消臭→コーティング→完全消臭の順で作業をおこないます。
まず、犬の死臭消臭は感染を防ぐために専用薬剤による除菌作業が清掃とあわせておこなわれます。
消臭剤には、付着している物体から臭気成分を引きはがす特殊な薬品が用いられます。
次に、床材からの臭いを防ぐため、必要に応じて特殊薬剤でのコーティング作業もおこなわれます。
最後に、空間の完全消臭に、オゾン燻蒸作業がおこなわれます。
消臭作業は、臭いがなくなるまで何度かおこなう場合があります。
特殊清掃にかかる時間は、現場の状況や作業人数にもよりますが、室内1部屋のみ、死後3週間程度を想定すると、2、3日〜長くて1週間程度です。
犬を長期にわたり放置していた場合には、糞尿に含まれるフェロモン臭により、壁や床材に「動物臭」がしみついている場合があります。特殊清掃では、犬のフェロモン臭を分解する作業をおこなってくれる業者もあるため、犬の死によるすべての臭いに対して対策が可能です。
特殊清掃では犬の死に際して、主に以下の作業が依頼できます。
特殊清掃業者では亡骸の撤去もおこなってくれるため、初めから特殊清掃業者に依頼をすれは外部の清掃業者に依頼する手間が省けます。
遺体の腐敗だけでなく、糞尿の汚れもひどい場合には、糞の除去や家財の拭き取りにも対応してもらえます。
壁や床下まで臭いがしみついている場合には、業者側から壁紙・床材はがしを提案されることもあります。
消臭と同時に床や壁をはがしておくことで、のちのリフォームの手間が省けることになります。
特殊清掃では、人件費だけでなく、特殊な薬剤・機材や研究開発にもコストがかかります。
そのため、費用が高額になりやすいというデメリットがあります。
犬の死臭にかかわる特殊清掃(総額)の目安は、安くて5万〜50万円ほど、高いと100万円を超える場合もあります。
ここでは、作業ごとの費用・時間の目安をみてみましょう。次の表は、犬の死臭に関わり発生する可能性のある主な作業と、1部屋を想定した場合の作業ごとの料金の目安です。
目安となる費用の提示の仕方は業者ごとに異なり、「1平方メートルあたりでいくら」と定めている業者も多いです。現場の状態によって必要な作業や人手はかなり異なるため、作業内容によっては具体的な金額を示さずに「要相談」と記載している場合もあります。
「犬が死んでしまった!一刻も早く特殊清掃を依頼したい」といって、料金の安さで適当に業者を選んでしまうと、あとから追加費用がかかったり、消臭しきれずに結局よけいな費用がかかったりする可能性があります。
では、どのような業者を選ぶとよいのでしょうか。
特殊清掃業者を選ぶ際は、次の4つのポイントを確認しましょう。
多くの優良業者は、ホームページなどに実際の作業事例や実績を掲載しています。
こうした実績の記載がない業者は適当な知識で作業をしている場合も多く、消臭作業が不完全であったり、対応が不誠実であったりするためおすすめできません。
また、「特殊清掃業」という資格はありませんが、特殊清掃業における資格は、専門的な知識と技術があることを証明するものです。そのため、信頼できる業者ではホームページなどに次のような資格の記載があります。
特に、作業に床解体を伴う特殊清掃では、「解体届OR解体許可」の取得が必須です。
この資格の記載がない業者は特殊清掃業者として信頼性に欠けるため、選ぶべきではありません。
また、完全消臭を可能とするオゾン燻蒸作業をおこなうには、「特掃隊」などの団体に加盟し認可を得ていることが必要です。オゾン燻蒸作業を謳う業者に依頼をする際は、加盟の記載があるかを必ず確認しましょう。
参考:【特掃隊公式】ダイヤモンド号を除染した特殊清掃、災害復旧の特掃隊
特殊清掃業者を選ぶ際は、見積もりが無料の業者を選びましょう。
多くの優良業者では、契約前の見積もりは無料です。
まれに出張料として、見積もり料金を請求される場合があります。これはあまりよい業者とはいえません。
また実績がある業者であれば、問い合わせのときに過去の似たケースから費用の概算を教えてもらえる可能性が高いです。まずは問い合わせをしてみて、見積もりが無料かどうかを確認しましょう。
ホームページで大まかな料金目安が確認できない業者は選ぶべきではありません。
特殊清掃の料金には「相場」というものがなく、ケース・バイ・ケースで見積もりを出される場合がほとんどです。そのため、悪質業者では事前に料金目安を出さずに、着手後に高額な費用を請求する可能性も考えられます。
「1部屋あたりの料金目安」「1平方メートルあたりの料金目安」など、具体的に料金の記載がある業者を選んだ方が、あとあとの料金のトラブルが少なくなるといえます。
臭いが消えなかった場合に再作業をおこなってくれるなど、アフターケアがしっかりしている業者を選ぶと安心です。
作業が適当な業者を選んでしまうと、害虫駆除や消臭が不完全であったときなどに無駄な追加料金が発生してしまう可能性があります。初めからアフターケアを保証してくれる業者を選べば、追加費用の心配がなくなります。
今回は死んでしまった犬を放置し腐敗したときに、臭いを完全消臭してくれる特殊清掃業者についてみてきました。
完全消臭を希望される方、業者選びに迷っている方は、当サイトにご相談ください。