軽装で入室するのはちょっと待って! 火災現場に入室する際の服装

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軽装で入室するのはちょっと待って! 火災現場に入室する際の服装

火災現場では様々な有害物質が高濃度で含まれております。
軽装で入室して、知らない間に体を毒している事もあり得ます。

 

1.なぜ火災現場に入室すると健康被害があるの?

まずは【見えないから怖い!火災現場の健康被害】をお読みください。
火災現場に入室すると様々な物質が浮遊しています。
入室すると、様々な物が浮遊する中で呼吸をします。
呼吸することにより火災で発生した有害物質を体の中にため込んでしまいます。

 

2.目には見えない、火災煤の衣類への付着

悪性の物質がすべて目に見えるとは限りません。むしろ見えない方が多いのです。
これはアスベストと非常に似た傾向にあります。
衣類は布の素材でありますので、様々な物質が衣類に絡みつきます。
それを家庭に持ち帰る…
洗濯槽を共有すれば自ずとご家族にも影響が及びます。
このように火災現場の悪性物資は、目に見えず、音もたてずに近親者全てに悪手を伸ばしているのです。

 

3.特掃隊の推奨する火災現場入室に際しての服装注意点

安全ヘルメット、防護マスク、ゴーグル、長靴、ビニール製のヤッケなどを羽織るなども火災現場入室への有効な手段であると思います。

 

衣服の湿式除去

●濡れタオルで衣服の表面を拭う
●一人より二人一組

アスベストは地面に落ちている状態、束になっている状態であればそれほど危険ではなく、細かくなって空気中に飛散した状態が非常に危険であると言われています。

屋外であれば晴れの日より雨の日の方がアスに関しては安全です。
アスベスト特別教育の講習では少量が床に落ちているようであれば「霧吹き」などでアスベストを湿らせて掃除してしまい、除去したアスベストは専用の袋に入れて処分するよう教わります。

 

アスベストの撤去作業のレベル

レベル1 : 石綿含有吹付け材 (高濃度粉塵)
レベル2 : 石綿含有の耐火被覆材、断熱材、保温材
レベル3 : その他の石綿含有建材(成形板等)

とあり、「レベル1」が著しく発じん量が多い作業とされ、「吹き付け材」など飛び散りやすいアスベスト材の撤去が最も危険とされています。

作業員の装備も厳重で、フルフェイス型マスクと表面がつるりとした保護衣を着用して作業に臨みます。
※発じん : 撤去や破断などの行為によって粒子が発生・飛散すること。

スレート材など飛び散りにくい形成材の撤去作業が「レベル3」となります。
このレベルでも湿式作業を原則とし、発じんレベルに応じた防じんマスクの装備が必須となっています。

 

少量の撤去でも危険

仮に少量であってもアスベスト材を撤去するような作業はボランティアが従事すべき作業ではないと思います。 建築職人でもアスベスト材を撤去する作業に従事する場合、「アスベスト特別教育」という講習を受けた者でなければなりません。ですから本来は一般の方が関わるような作業ではありません。

震災の復興現場という特殊な環境ゆえにアスベストに遭遇する危険があるわけです。
被災地の撤去現場の大部分は「アスベストの撤去」というより「瓦礫の撤去」がメインでしょうから、屋外で飛散している可能性のあるアスベストに「注意すべき」レベルということになると思います。
近くにアスベスト材が無くとも、屋外であれ目視できないほど微細化したアスベストが飛んでいたり浮遊していたりしている可能性は想定すべきです。

 

アスベストを“ふき取りやすい”材質の服を選ぶ


アスベスト特別教育ではヘルメット・作業着・靴などに付着したアスベストを取り除く有効な方法として、「叩いたり」「はらったり」せずに「濡れタオルで拭き取れ」と教わります。

クリーニング装置など、アスベストを取り除く設備があれば良いのですが、そういう装置はアスベストを大量に除去する現場にしかありませんので、私どもは主に「濡れタオルによる湿式除去」です。

私どもは作業着やヘルメットの湿式除去に使用したタオルは「洗濯してまた使う」ということはせず、必ず処分しています。

よく見かける「頭部への巻タオル」も、タオルでタオルのアスベストを拭き取れないという理由で、アスベストがありそうな作業場では頭部の巻タオルを禁止にしています。

 

車内や自宅にアスベストを持ち込まない

瓦礫の撤去作業などの後には「必ず着替える」まずこれが重要です。
着替えの前にマスクをしたまま衣服に付着したアスベストを濡れタオル等で拭き取ります。
一人で拭き取るより、二人一組で行う方が望ましいです。

湿式除去が推奨される理由ですが、飛散を予防して安全に除去しょうという目的の他にもう一つ、自宅や自動車内など身近な空間、狭い空間にアスベストを持ち込んでしまうリスクを軽減できるからです。

閉所にアスベストを持ち込んでしまえばそれだけアスベスト被爆の可能性も高くなります。
あるケースでは、同一環境・同一作業の就労者の家族のうち、全員がアスベスト被害にあってしまった家族と、全く被害が出なかった家族とに別れたそうです。

これも自宅に持ち込んでしまったアスベストの総量が関係していると思われ、悲惨な例では工場の製造ラインで働いていた父親の作業マスクを小さな子供が遊びで使ってアスベスト被害にあったという事例が報告されており、アスベストを持ち込まない、拡散しない配慮はとても重要です。

 

4.火災現場での口呼吸は危険です!マスクについて

火災現場に無防備で入室されることの危険性が分かって頂けたという事で、次は口から直接吸い込んでしまわないように火災現場に合わせたマスクについてご説明いたします。

アスベストは湿った状態で地面にあるうちはさほど問題ではありませんが、乾燥して細かくなって空中に飛散してしまうと、花粉などより遙かに粒子が微細で花粉用の簡易マスクではアスベストの侵入を防げません。 アスベストに対応しているマスクは「使い捨てタイプ」の物であっても「粉塵・防塵」という表記の他に「性能表示」の記載があるはずです。

(社)安全衛生マネジメント協会HPではボランティア活動に於ける推奨マスクとして、
「粒子捕集効率95%以上」…厚生労働省の国家検定試験に合格した区分2以上のもの(RS2・RS3または、DS2・DS3と表記されています)ですが、手に入りにくい場合は、N95の防じん用マスクをお選びください。

とありますので、この「粒子捕集効率95%」「区分2」以上というのがアスベストに対応しているという目安になっているのだと思います。
マスクの性能表示は「DS」とか「RS」と、様々な表記があります。
Dは「使い捨て」、Rは「交換式」、Sは「固形粒子用」という意味です。

ただ購入する側から言えばこの様な表記は分かりづらく、N95マスクも防塵用の他に、花粉用やウィルス用の物もあります。
ですから、購入しようとしているマスクの性能確認は重要です。

また性能表示がなく安価である場合は購入前に販売店に確認し、店員さんがあまりよく分からない様子でしたら、製造元に問い合わせた方が良いと思います。

また問い合わせの時、「アスベストの撤去作業で…」と言えば製品性能と関係なく『使用に適さない』との返答になります。

というのも、アスベスト材を撤去する場合、使い捨てマスクで「作業してはならない」となっているためです。
多くの人は瓦礫の付近に飛んでいる可能性のあるアスベストに備えたい訳ですから、「屋外で空気中に飛散しているアスベストに有効か?」と聞けばメーカーの担当者も現地の状況を考慮して答えてくれると思います。

ホームセンターにいる店員さんがマスクの性能区分などに詳しい様子であったら、すでにメーカーに問い合わせ済みだと考え、購入時にアドバイスして貰っても良いと思います。

 

マスク購入の具体例

粉塵マスクより防塵マスクの方が性能は高いというイメージがありますが、「防塵表記のアス未対応品」も多く見かけます。
こういうものは防塵表記でも値段が安いのが特徴で、やはり性能表示の確認は基本です。
私どものマスクは2006年に購入した物で「本体5500円」+「交換式カートリッジ550円×2個」を装着するタイプを使用しています。

「区分RL3・粒子捕集効率99%」と性能表示されています。
アスベストの特別教育を受講した時にカタログをもらって団体割引で購入。
その他に予備として使い捨てマスクもホームセンターで探しました。

当時は使い捨てタイプで「アスベストに対応」の表記は発見できず、性能表示の「粒子捕集効率」から判断して95%以上のものを購入しました。
値段は使い捨てでも1個「380~580円」ほどで、結構高かったです。

昨今のアス・マスクの相場をインターネットで検索してみると、今はカートリッジ式のもので3000円~7000円(カートリッジ込み)、使い捨てタイプのものは「10枚入り」で2000円~4000円くらいで、「アス対応」との性能説明も見かけました。

ホームセンターで購入する場合は上記の金額より割高かも知れません。
けれども、カートリッジの交換時は追加の購入が容易であること、使い捨てタイプの場合も”バラで購入しやすい” ”店員さんに気軽に質問できる”点は魅力です。

 

マスクの管理

怖いのはアスベストの体内への侵入ですから、マスクの内側にアスベストを入れてしまったら無意味です。 ちなみにアスベスト撤去作業の危険度ですが「レベル1~3」の三段階で、レベル1が最も危険です。 アスベストがあまり飛び散らない製品の撤去(レベル3程度)の作業に私どもが従事したときの着替え手順は次の通りです。

(1)作業にアスベスト含有材の撤去が含まれた場合はマスクを着用したままの状態でヘルメットや作業着、靴などを濡れタオルで拭く。
(2)マスクの外装をウェット・ティッシュ等で綺麗に拭く。
(3)念のためにマスクをしたまま作業着を脱いで袋に入れてしまう。
※洗濯の時は他の衣類と一緒には洗いません。作業着単独で洗濯します。
(4)マスクを脱着してマスク内側をウエット・ティッシュで清掃し、綺麗なビニール袋にマスクを入れて保管。

以上の感じですが、(1)はアスベストの飛散や拡散防止が目的です。
(2)以降は全てマスクの内側にアスベストを入れないための手順です。

また対アス用マスクは他人に貸したり借りたりはしないのが基本です。
マスクの管理状況や使用履歴は当事者しか分からないためです。
当組合では対アス・マスクの管理は自己責任で使い回しや貸し借りは禁止のため、紛失(たまに盗難あり)に備えて「使い捨てタイプ」を予備として用意していました。

アスベストの撤去作業とがれきの撤去作業では危険度が異なります。
しかし「使用した使い捨てマスク」を「保管して翌日に使う」というのはお薦めできません。
マスクの使用限界時間は守るべきです。 装着と脱着を何度も繰り返せば当然アスベストがマスクの内側に入る可能性も高まります。
しかも使い捨てマスクはカートリッジ式と比べてマスク内側の清掃が困難です。
そういう意味で使い捨てマスクはまめに交換するに越したことはない、しかし交換の度に費用がかさむジレンマがあります。

被災地に費用的な負担を掛けないためにも、マスクは「他人任せ」ではなく 「自分任せ」「自弁する」のが正解です。

夏期は気温も上がり、呼吸も苦しくなります。
しかし、がれき等の撤去作業に従事する場合は「息苦しい」等の理由でマスクを外してしまうのはとても危険です。 苦しくなったら適切な場所を選んで休憩するのが正解です。

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